昔のRaspberry Piは、デフォルトのユーザー名とパスワードが決め打ちで入っていましたが、セキュリティーリスクでした。
そのためにOSのインストール後、初めて起動するときにユーザー名とパスワードを設定するように変更されました。
しかしこのやり方は、画面表示できることが前提になっています。
何らかの理由でHDMIもキーボードもつながないで使いたいことがあるかもしれません。
ここではそのための新しい設定方法を説明します。
参考:An update to Raspberry Pi OS Bullseye - Raspberry Pi
Raspberry Pi OSをSDカードに書き込んだ後、1度SDカードを抜いて挿し直します。
2つのドライブが出来ているので、BOOTのほうに、"ssh"というファイルと、"userconf.txt"というファイルの2つを作ります。
sshは、中身空っぽで構いません。
userconf.txtは、
username:encrypted-password
の形式で書かれた、1行のテキストを含んでいる必要があります。
encrypted-passwordの部分を生成するには、すでに動いているLinuxなどのOS上でターミナルウィンドウを開き(あるいはシェル上で)、次のように入力します。
'パスワード'の部分は、ログインするときに使いたいパスワードを自分で決めて入力します。
echo 'パスワード' | openssl passwd -6 -stdin
例えばユーザー名pi, パスワードraspberryという組み合わせにするならば、
$ echo 'raspberry' | openssl passwd -6 -stdin
$6$o/iUKSYkyfoqvS9f$0/F7OYjCmVXU9n8VDnGpE9QLrztVd9IOIQ4VCLZ9y0P9vSqoEzAB.k0AgjfXHjK6AJF4Scw0XY7X1pWbiFDX..
このようになります。
userconf.txtの中身は、
pi:$6$o/iUKSYkyfoqvS9f$0/F7OYjCmVXU9n8VDnGpE9QLrztVd9IOIQ4VCLZ9y0P9vSqoEzAB.k0AgjfXHjK6AJF4Scw0XY7X1pWbiFDX..
と書いておきます。
ファイルを保存したら、SDカードを抜き、Raspberry Piに挿して、電源を入れます。
これで、このRaspberry Piに先ほど書いたIDと暗号化されていないパスワードを使ってログイン出来るようになります。
お疲れ様でした。